仕組み |
優位性 |
売買法
オプションとは?
オプション価格(プレミアム)
コールとプットの損益図
オプション価格決定に影響を与える変数
ボラティリティ=変動率
オプションとは?
「オプション」という言葉は、英語のOptionという言葉から来ており、「選択・権利」という意味です。
つまり「オプション取引」とは「権利を取引する」、「権利を買う、または売る」ということです。
では、いったいどんな権利を取引するのでしょうか。
約束した数量の原資産(日経225,S&Pなど)を
約束された価格で、
予め約束された期日までに、
買う、または売る、権利です。
|
|
(予め約束された期日:日経225オプションのSQは毎月第二金曜日、アメリカ市場は第三金曜日になります。)
これは約束事(契約)であり、オプションを購入した場合、買い手はこの権利を所有することになります。
そして、
「買う権利」をコールオプション(単にコール)
「売る権利」をプットオプション(単にプット)
「約束された価格」のことを権利行使価格(ストライクプライス)
「予め約束された期日」を限月といいオプション取引には期限(満期)があります。
オプションが取引される価格をオプション価格(プレミアム)といいます。
アマゾンドットコム(AMZN)のオプション価格(2008年5月23日付)
http://finance.yahoo.com/から引用
- 原市場であるAMZNの株価は79.26
- 上記表の限月は、期先の6月限(Fri, Jun 20, 2008)2008年6月20日(金)
2010年1月限まである。
- 権利行使価格(ストライクプライス)は45ドルから110ドルまである。
- Lastの項目は最後に取引されたオプション価格(プレミアム)。
オプション価格(プレミアム)
オプション価格(プレミアム)= 本質的価値 + 時間価値
本質的価値とは原資産価格と権利行使価格との差のことであり、
コールの場合・・・現在の原資産価格−権利行使価格
プットの場合・・・権利行使価格−現在の原資産価格
(例題)6月1日の日経平均の株価を12,000円(原資産価格)とした場合
|
7月限の権利行使価格11,500のコールオプション 12,000円−11,500円= 500円(本質的価値がある)
→本質的価値 0> 原資産価格 (イン・ザ・マネー/ITM)
7月限の権利行使価格12,000のコールオプション 12,000円−12,000円= 0円(本質的価値がない)
→本質的価値 = 原資産価格(アット・ザ・マネー/ATM)
7月限の権利行使価格12,500 のコールオプション 12,000円−12,500円= −500円(本質的価値がない)
→本質的価値 <0 原資産価格(アウト・オブ・ザ・マネー/OTM)
|
|
時間価値とは、オプション価格−本質的価値
アマゾンドットコム(AMZN)のオプション価格(2008年5月23日付)
http://finance.yahoo.com/から引用
本質的価値と時間価値
- コールのITM・・75ドル@6ドルの場合
本質的価値は、4.26ドル[ 79.26(原市場価格)−75(権利行使価格)]
時間価値は、1.74ドル[6ドル(オプション価格)−4.26ドル(本質的価格)]
- コールのOTM・・80ドル@3.05ドルの場合
本質的価値は、0 [ 79.26(原市場価格)−75(権利行使価格)]
時間価値は、3.05ドル[3.05ドル(オプション価格)− 0ドル(本質的価格)]
- プットのITMの・・80ドル@3.65ドルの場合
本質的価値は、0.74 [80(権利行使価格)−79.26(原市場価格)]
時間価値は、2.91ドル[3.65ドル(オプション価格)− 0.74ドル(本質的価格)]
- プットのOTMの・・75ドル@1.61ドルの場合
本質的価値は、0 [75(権利行使価格)−79.26(原市場価格)]
時間価値は、1.61ドル[1.61ドル(オプション価格)− 0ドル(本質的価格)]
時間価値の特徴
オプションの期日が近づくにつれて急激にゼロに近づくという特徴がある。
このように、時間の経過とともにオプションの価値が小さくなることを、
タイム・ディケイ(Time Decay)という。
日経225オプション 2008年5月限 14000円コールのタイムディケイ
上段:日経225チャート 下段:コールのプレミアム価格 引用先:
チャートギャラリー
時系列でみるタイムディケイ
| 日付 | 日経平均終値 | コール価格
| | 2008/4/9 | 13130 | 90
| | 2008/4/10 | 12960 | 50
| | 2008/4/11 | 13360 | 130
| | 2008/4/14 | 12970 | 55
| | 2008/4/15 | 12990 | 55
| | 2008/4/16 | 13200 | 85
| | 2008/4/17 | 13440 | 135
| | 2008/4/18 | 13480 | 125
| | 2008/4/21 | 13720 | 170
| | 2008/4/22 | 13560 | 115
| | 2008/4/23 | 13620 | 130
| | 2008/4/24 | 13580 | 90
| | 2008/4/25 | 13830 | 165
| | 2008/4/28 | 13890 | 165
| | 2008/4/30 | 13820 | 130
| | 2008/5/1 | 13790 | 80
| | 2008/5/2 | 14060 | 195
| | 2008/5/7 | 14120 | 190
| | 2008/5/8 | 13950 | 25
|
コールとプットの損益図
コールの売りと買い、プットの売りと買いの正確な知識がなければ自らのポジションの
リスク管理、時間管理ができない。満期時に価格がいくら以上(以下)になれば利益(損)かを
正しく認識するための必要知識。
オプション価格決定に影響を与える変数
源資産市場の価格
権利行使価格
オプション満期までの残存日数
金利→(基本的には無視して構わない)
インプライド・ボラティリティ(IV)
ボラティリティ=変動率
ボラティリティとは?・・・「原資産市場価格の上下、いずれかの方向への変動性向」(重要)
|
A社の株価500円とすると、ボラティリティを20%とすると、この株価は向こう1年間、400円から600円の範囲内で変動する可能性を意味する。
|
|
ボラティリティの種類(2種類)
ヒストリカリ・ボラティリティ(HV)・・・過去の原資産市場価格の平均変動率
理論株価はHVを基に算出されたもので、過去の相場の変動率を平均化したもの
インプライド・ボラティリティ(IV)・・・将来の変動率に関する市場の予想
変数とオプション価格を基に変動率を求めるものであり、現実の変動率を、より正確に反映するもの
ボラティリティの特徴
- 相場の変動と同様にトレンドや一定のレンジを形成する

市場の価格は上昇、下落を絶えず繰り返し、一定の幅で上下運動を繰り返すように
ボラティリティも上昇、定価を繰り返す。
- 銘柄(市場)によってはボラティリィに周期性(季節性)がある
大豆やコーンなどの穀物相場は一般的に需要期の春は高く収穫期の秋は安いという季節性
- 銘柄や市場によってボラティリティが異なる

99年8月20日時点でのボラティリティの表です。
この表から分かることは、ボラティリティは絶対的な数字ではないということ。つまり、ボラティリティが15%であるとすると、
Tボンド(米国債券)ではきわめて高い(過去6年の最高が12.6%)が、S&P500(米国株価指数)では低水準。
- 限月によってボラティリティが異なる
- 権利行使価格によってボラティリティが異なる
- コールとプットのボラティリティは異なる
同銘柄(市場)の同じアット・ザ・マネーあるいはアットから同じ距離(価格)だけ離れたアウト・オブ・ザ・
マネーのコールとプットのボラティリティはしばしば大きく異なっている。つまり、コールがプットに対して割高か割安の状態にある場合が多く見られるということ。
→特に、Nikkei225 やS&P500 のような株価指数ではしばしばプットがコールに対して割高である場合が観察されます。
これは、機関投資家がリスクヘッジの目的でプットを大量に購入しているためといわれています。
|
|
- ボラティリティが上昇する時は時々急上昇するが、低下時は緩やか
|
通常、オプションのボラティリティは緩やかに上下するが、特に、低下時においては緩やかな低下傾向を示し
次第に横ばい状態になる傾向がある。一方、ボラティリティの上昇時においては時々急激に上昇する場合がある。
まれなケースですが、ボラティリティが一夜にして数倍にも上昇したケースとしては、1987年の米国株式市場
の暴落時のS&P500、1990年の湾岸戦争時の原油市場や金市場など。
|
|
- 相場の変動同様にザラ場のボラティリティもしばしば大きく変動する
|
基本的に、ボラティリティは毎日のオプション価格の終値を基に算出されますが、当然ながら日中において、
相場(原資産市場価格)の変動に伴い、オプション価格も変動するのでボラティリティは日中大きく変動
する場合がある。このために、ボラティリティは日中、本来あるべき数字から大きく乖離する場合が認めら
れる。(日中間でオプションを売買する投資家にはしばしば利益を得るよいチャンスが巡ってくる。)
|
|
その価格決定要素の1つとして時間価値や予想変動率(ボラティリティ)といった株式や先物にはない構造上の特質をもっています。これらの要素は、株式や商品先物そのものではなく、それらの買う権利や売る権利にすぎないオプションの買い手または売り手に、状況次第では、「相場の先行きを的確に予測することなく」利益を生むすばらしい機会を提供しています。これは、株式投資や先物売買では味わうことのできないオプション特有の優位性です。相場の将来変動を的確に予測できなければ儲けることができないと考えている投資家(トレーダー)にとって、オプションはとても魅力的です。
オプションは難しい?
一般に難しいと思われているのは、その理論面の複雑さにあります。「金融工学。。」といった専門家を対象にした本は、その理論面は講釈してはいるものの、個人投資家が最も興味があるであろう、”オプションを使っていかに儲けるか” ということにふれていません。その最大の理由の一つは、このような理論家は、自分でオプションを売買したことがない、と思われます。オプションは知的な人間をひきつける傾向にあります。相場の中で、最も理論的にみえ、高等数学(実際にはそれほど高度でなく、高校でならう数学で十分)を駆使した数式と相場の変化を数字で表すところに理由があるのかもしれません。数字や数学にアレルギーのある投資家は、当然ながら敬遠しがちです。
しかし!です。オプション売買の実戦家である人なら分かるはずです。それらは全てまやかしであると。オプションも所詮相場であり、基本は、株式売買や先物売買と同じで、単純なのです。オプションの理論自体は複雑でも、実戦で用いるためのオプションに関する知識はごく限られたものでいいのです。
|
日経オプションの基本の取引としては、ひとつは「買い戦略」、もうひとつは「売り戦略」があります。他に「スプレッド取引」などがあります。(「買い戦略」で利益を得るには1ヶ月で少なくとも1000ポイントは動くボラティリティ(変動)がほしいところ・・・)
オプションの買い戦略には2つあります。
ひとつは順張りで、もうひとつは逆張りです。これら2つは両立し難いので、オプション買い戦略を仕掛けるときはいずれか一つの方法で一貫してしかけてください。人間はそれほど器用ではないからです。2つの方法を覚えようとすると失敗率は高くなってしまいます。
オプション買い戦略の仕掛けの方法
- 順張り
これは直近の高値または安値をブレークしたとき、あるいはブレークすることを予想して相場(原市場)のトレンドの方向に沿ってオプションを買うやり方です。つまり、直近の高値を上抜くときはコールを買い、また、直近の安値を下抜くときはプットを買います。
- 逆張り
これは上記「順張り」の反対です。相場(原市場)が直近の高値または安値に近づいてきたら、それらの高値または安値を抜けずに相場が反転するであろうことを想定してプットまたはコールを買います。つまり、相場(原市場)が直近の高値に近づいてきたら、その抜けずに相場が反落するであろうことを想定してプットを買います。また、相場(原市場)が直近の安値に近づいてきたら、その抜けずに相場が反騰するであろうことを想定してコールを買います。これはやや見切り発車的に仕掛けます。「リスク限定利益無限大」のオプションの買い戦略の心理的優位性を利用するわけです。
それでは、現況下における日経225の動きを見て、実際のオプション買いの仕掛けについて検討しましょう。
上記チャートは2004年12月13日〜2005年3月8日までの日経225の日々の推移を表したものです。
仕掛け(オプション買い)のポイントは以下の通りです。
2月21日の高値(11690円)をめどに
- 順張り→この直近の高値を抜いたところでコール買いを実行する。
- 逆張り→この直近の高値から反落することを想定して(“見切り発車的”であるが)プット買いを実行する。
*いずれの場合も選択する限月は当限または翌限月、権利行使価格は日経225の現水準から500円(1刻み)程度離れたもの、すなわち、コールの場合は12,000円、プットの場合は、11,000円である。
|
|
オプション売り戦略の仕掛け方
オプション売りを仕掛ける場合、まず、これから1ヶ月、2ヶ月あるいは3ヶ月で相場(原市場)が上下に動くであろう範囲を想定します。(ここでへIV[予想変動率]の動きには言及しません。ごく単純な仕掛け法について述べます。)この「範囲」は場帖やチャートによって一定期間内の変動する可能性のある幅を想定します。その後で、その範囲の外にあるオプションの権利行使価格を選択し、それらのオプションを売り建てるわけです。
それでは、現況下における日経225の動きを見て、実際のオプション売りの仕掛けについて検討しましょう。
(日足)
(週足)
(月足)
上記のような日足、週足、月足によってオプション売りを仕掛ける期間において日経225の変動範囲を想定し、余裕をもって、権利行使価格を選択してそれらのオプション売りを仕掛けます。
たとえば、過去の動きから、今後1か月の日経225の動きを12500(上限)〜10500円(下限)と想定したとします。
次は、その期間に該当する限月を選び、12500-コールと10500−プットを売ります。
あるいは、余裕をもって13000-コールと10000-プットを売ります。「余裕をもって」という意味は「利益になる確率を広げて」ということであり、具体的にはより“アウト・オブ・ザ・マネー”(OTM)のオプションを売るということです。
スプレッド取引
取引には、「売り」と「買い」以外に「売り」と「買い」の“組合せ”を同時に仕掛ける戦略があり、これを「スプレッド取引」といいます。オプション取引においては、この組合せの取引が無数にあり、株式や先物取引よりも柔軟性に富みます。
代表的な取引として、
クレジット・スプレッド
カレンダー・スプレッド
リバース・カレンダー・スプレッド
レシオ・スプレッド
デビット・スプレッド
の5つです。
「カレンダー・スプレッド」
「カレンダー・スプレッド」はオプションの異限月間のスプレッドで、期近限月オプションを売り、同時に期先限月オプションを買います。日経225は現物オプションなので、同じ権利行使価格のオプションを用います。また、コール同士またはプット同士で仕掛けます。コールのカレンダー・スプレッドとプットのカレンダー・スプレッドの両方を仕掛ける場合もあります。
期先限月オプションのプレミアムから期近限月オプションのプレミアムを差し引いた値を“サヤ”といいます。このサヤは必ず「プラス」です。なぜなら、期先限月のオプションの方が時間価値が大きいからです。また、当然ながら、期先限月オプションを買うので、このスプレッドは売りと買いで差し引き「支払い」(デビット)になります。
カレンダー・スプレッドを仕掛ける際のもうひとつの問題は、権利行使価格の選択ですが、ATMかOTMのいずれかを選びます。当然ながら、ATMの方が期待収益は大きいのですが、その分サヤの変動も大きくリスクは高いといえます。一般的には、リスクがより低いOTMを選びます。カレンダー・スプレッドでは、この“サヤ”が仕掛けたときより拡大すれば利益になります。
カレンダー・スプレッドが利益になるメカニズム
カレンダー・スプレッドはオプションの特性の一つである「タイム・ディケイ」を利用したものです。時間価値がオプションの期日が迫ると急激に減少します。つまり、期近限月オプションの時間価値は、期先限月オプションのそれに比べてより鋭角的に減少します。これを利用して利益を得ようとするのがカレンダー・スプレッドです。但し、オプション価格は原市場の変動の影響を受けます。原市場の動きによっては期近限月以上に、期先限月のオプション価格が下落したり、期近限月のオプション価格が期先限月よりも上昇するケースもあります。これらの場合は、カレンダー・スプレッドは利益を生みません。したがって、カレンダー・スプレッドは原市場が一定のレンジ内の動きであることを想定して仕掛けます。
例)日経225:11700円
2005年5月限, 11000-プット, 1枚, 売り, @35円
2005円6月限, 11000-プット, 1枚, 買い, @65円
(サヤ:30円)
上記カレンダー・スプレッドはサヤが30円から大きくなった時に利益を生む。
このスプレッドは単純な売り戦略より以下の点で優れている
- リスクが限られている。
- 資金が少なくてすむ。(売りの証拠金がかからず、買いのプレミアム代金のみ。)
- タイム・ディケイを利用できる。
|
|
*「カレンダー・スプレッド」は理屈より実際に仕掛けて経験から覚えるのが最も早いです。
お問い合わせ info@panrolling.com
|
|
|